2026.03.09
インプラント治療は歯の欠損補綴において非常に有効な選択肢ですが、自由診療であるため、医院によって治療の「質」には大きな隔たりがあります。「インプラントを入れたけど…」というお話をご家族やご友人から聞いたり、テレビや雑誌等で目にしたりしたことはありませんか?
安価な治療を謳う広告も散見されますが、インプラント治療はご自身の大切な体に手を加えるもので、一度埋入すれば数十年、できれば一生使い続けたいと思って行うものであるはずです。インプラント治療の予後は術者の技術と知識によって大きく左右されます。「安いから」という理由だけで担当医を決めてしまうと、患者様にとって不幸な結果になりかねません。
ここでは、長期的な安定(Long-term stability)を実現するために、患者様が歯科医院を選ぶ際に確認すべき5つの基準を、国内外の学術論文による根拠とともに(もちろん当院のちょっとした広告にもなりますが)お示しできたらと思います。
1. 専門医・指導医による「全顎的(フルマウス)」な診断
インプラントを埋入する部位「だけ」を見る治療は、早期脱落のリスクを高めます。
「インプラントが上手」というと「インプラント体の埋入が上手」と思われがちですが、インプラントを長持ちさせるという観点からすると、口腔の衛生状態(細菌のコントロール)とかみ合わせ(力のコントロール)に十分配慮しながら治療を計画し、経過を確認しつつ進めていく、管理していくというアプローチが必要となります。
当院でも「インプラントを入れたい」という主訴で多くの患者さまが来院されますが、クリーニングとセルフケア指導の徹底、X線画像や模型分析による残存歯の評価、すでに入っている補綴物の評価が不可欠です。インプラントを入れる以上そこには必ず「歯を失った」という病歴があるわけですから、「なぜその歯を失ったか?」について明らかにしておかなければいけないのです。
2. 「トップダウントリートメント」とデジタル技術の融合
「トップダウントリートメント」とは、最終的なゴール(最終的なインプラント上のかぶせもの)の形態から逆算してインプラントの位置を決定する手法です。
しかし、一方で必ずしもインプラントの理想的な位置に十分な既存骨量や軟組織が認められるケースは多くはありません。当院ではインプラント埋入に先立ち、骨を造成する処置や、埋入前後に軟組織に対する処置が必要ではないか、全症例で検討しています。
さらに言えば、インプラントを計画する以前に、抜歯の段階でインプラント治療はスタートしていると言ってよいでしょう。当該歯やその周囲の残存歯の状態も含めて、治療計画を患者さまにコンサルテーションしています。
3. 世界的シェアを持つ「純正パーツ」の徹底使用
「インプラント体は○○社のものを使用しています」と謳っていても、実はコスト削減のために、アバットメントや印象用のパーツなど、インプラント体以外の部分にサードパーティ品(互換品)を使用する医院も多く存在します。患者さまが気付きにくい部分ですし、互換品を使っていても滞りなく治療を進めること自体は可能なのですが、そこには大きなリスクが潜んでいます。
インプラントメーカーというと有名どころは、世界一のシェアを持つStraumann、歴史的な経緯を持つNobel Biocare、アメリカ-スウェーデンのDentsply Sirona (旧Astra Tech)、アメリカのZimmer Biomet、CAMLOGなどを擁するHenry Scheinグループといったところです。最近ではOsstemなどの韓国企業のインプラント体を扱っている医院も多いようです。
カタログ的な性能についてはどれもそれほど違いはないのですが、当院では多くの場合、ドイツを中心にヨーロッパで高いシェアを誇るCAMLOG社のものを使用しています。日本ではそれほどシェアが高いわけではありませんが、機械的強度がかなり優れている点や加工の精度が極めて高い点が、術者として自信をもって患者さまに提供できる製品です。
パーツの供給に関しても、不安がありません。たとえば、治療後に上部構造(アバットメントやクラウン)に問題が生じたり、新しいものに変える必要が生じたりした場合に、パーツの供給がないと骨に埋め込まれたインプラント体を新しいものに取り換えないと治療ができないというトラブルが予測されます。その身体的・心理的・経済的負担は患者様にとって、とても大きなものです。CAMLOG社製インプラントであればその心配がないということです。
信頼できるメーカーと医院を選ぶべきでしょう。もちろん院長自身やスタッフ・家族の治療にも患者様と同じものを使用しています。
4. 外科手術としての「清潔なオペ環境」と設備
インプラントは外科手術です。一般の歯科治療と同等の環境で行うことは、術後感染のリスクを高めます。感染が起きると、埋入した部位に痛みを感じたり、出血や排膿が続いたりして、インプラントと骨が結合せずに早期に脱落することになります。
当院長は開業前に福岡歯科大学口腔外科や県立宮崎病院口腔外科にて全身麻酔を伴うような顎口腔領域の疾患に取り組んで参りました。清潔な環境が外科処置の成否に直結することを熟知しております。スタッフ教育も十分に行い、少数精鋭で歯科治療に取り組んでいます。
5. リスク開示と「SPT(サポーティブペリオドンタルセラピー)」
「100%成功する」と言う歯科医院は、エビデンスを軽視している可能性があります。歯科「医療」ですからほかのすべての医療と同じく、「100%の成功」はあり得ません。
当院では、手術前の問診やバイタルサイン(血圧や脈拍など)の確認、お薬の服用歴の確認、必要に応じた医科への対診などを行っています。また、メインテナンスに関しても日本口腔インプラント学会認定の専門歯科衛生士を中心におおむね3ヶ月ごとの診査を行い、毎日のホームケアについても具体的な器具をご紹介しながら、患者様ひとり一人、インプラント1本1本にあったケアを提供しています。
おわりに
インプラント治療で後悔しないためには、目先の費用ではなく、これまで述べたような「学術的裏付けに基づいたプロセス」を重視する医院を選ぶことが唯一の近道です。
当院ではもちろん、これらのエビデンスに基づき、精密な診断から埋入、そして長期的なメインテナンスに至るまでを一貫して行っています。
また、当院は親子二代で診療を行う体制を整えております。インプラントを入れた後、何十年と続く皆様の人生に寄り添い、院長・副院長が責任を持ってサポートし続けられることが当院の大きな強みです。高度な臨床技術と知識、エビデンスとインフォームド・コンセントに基づいた誠実な医療を提供することをお約束します。
*本記事はAIのサポートを受けつつ、院長・副院長が執筆しています。当院での治療に際して疑問が生じた際はお気兼ねなくご質問ください。
参照文献一覧
| 著者 (年) | 論文・書籍タイトル(正式名称) |
| Heitz-Mayfield (2008) | Peri-implant diseases: prevalence and risk indicators. (Journal of Clinical Periodontology) |
| Misch (2005) | Dental Implant Prosthetics. (Elsevier Health Sciences) |
| Bover-Ramos et al. (2018) | Accuracy of computer-guided surgery in dental implants. A systematic review and meta-analysis. (Med Oral Patol Oral Cir Bucal) |
| Gigandet et al. (2014) | In vitro comparison of the implant-abutment interface of two dental implant systems. (The International Journal of Oral & Maxillofac Implants) |
| Nelson et al. (2013) | A 10-year prospective clinical study of Camlog implants. (Journal of Clinical Periodontology) |
| Lazzara et al. (1996) | A simplified technique for monitoring surgical site sterility during implant placement. (International Journal of Periodontics & Restorative Dentistry) |
| Monje et al. (2016) | Impact of Maintenance Therapy for the Prevention of Peri-implant Diseases: A Systematic Review and Meta-analysis. (Journal of Dental Research) |